片岡裕之、その後

「engine」の途中仕事を調べていますが、事務所へ行くと、片岡が今でもいるようです。
弟さんも仕事のことはさっぱり分からないようで、片付けをどうしたらいいのか考えています。

今日、本を片付けるというので事務所へ行きました。
砥部の分校に寄贈するそうです。
これからデザインに関わる若い方々に活かされるのであれば、それはとてもいいことです。
彼の書籍には独特のものもありますが、新しいデザイナーの卵の役に立つことを願います。

本の内容を確認していると、ブジンアートでの影響を感じる書物も多くあり、感慨深いものがあります。資料集めのカタログなどのスクラップも貴重だと思いますが、学生たちの刺激になればいいと思うのです。
今後、できるだけデジタルデータの方も確認したいと思いますが、時間がかかるでしょうね。

ここ3、4年で親しい仲間3人に先立たれ、きつい状況とさみしい気持ちで、これからをどう生きるか、考えさせられます。
日本の今の状況を「停滞していた30年」といいますが、確かに、道具は手書きや手作業からデジタルに変わって効率化に貢献していますが、需要の方もスピードと数を求めてきます。結局、デザイナーの働き方というのはあまり変わっていないように思います。生成AIをはじめ、ますます道具が進化する時代、仕事の進め方やスタイルなども考えなおさなければならないでしょう。

彼はブジンアート時代から慣れ親しんだソフトの古いバージョンを使い続けて仕事をしていました。
どんどん進化して行くハードとソフト、決してそれに合わせようとはせず、自分のやり方を通していました。
HDを抜き差ししながらの仕事場のパソコンたち、むき出しのハードティスクは30個以上ありました。

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