今日から10月、長い暑さにも涼しい風が吹くようになってきました。
エヒメデザイン協会(EDA)の顧問、中西元男氏をお迎えしてのシンポジウムの企画が進み、ただいま準備をしているのですが、EDAにとって大切な変換期になるような気がしています。
中西元男さんを初めて知ったのは、昭和59年発刊の「Decomas」という本です。
私が初めて見たのは昭和62年ごろかと思いますが、とても衝撃を受けました。
私はレタリングという言葉をきっかけにこの業界に足を踏み入れました。
1981年(昭和59年)無謀にも22歳で独立したのですが、当時、デザインやレイアウトなどは奉仕品のような扱いをされていた仕事でした。(見積書にはデザイン費が乗らない)
直接、声が聞きたいと、小さい仕事ですが、営業・打ち合わせ・作図・手配・納品を一人でやっていました。下請けは嫌だったのです。
そんな中、初めて「Decomas」のC1を購入して読んだ時、デザインがこんなにも重要な役割を持っているのかと、自信を持って取り組む仕事なのだと、背中を押されたような気がします。
私には師匠がいませんので、わからないこともあるのですが、必死で読みました。
「Decomas」C1・C2・C3までありますが、ネットやAmazonのない時代、本屋さんに尋ねてもC2だけ手に入りませんでした。
その後、EDAの設立に関わり、桑沢デザイン卒の方々、実際に中西さんに出会える機会があるとは思ってもいませんでした。
コンサルタント業務にデザイン(美)が必要だということ、日本のCIを牽引されてきたことなど、数分で中西さんをご紹介することなどできません。
今日までのデザインの考え方や構築をされてきた方、そして時代とともに進化する必要があることを教えてくださった方だと私は思っています。
私の勝手ですが、心の師の一人です。
それだけに、今回の企画は10月から緊張しながら取り組んでいるわけです。
清水会長スタートの年に、新しいEDAの活動のきっかけとして、シンポジウムではEDA会員の本音が飛び交う会になるように進行できればいいなあと思っています。