「従業員に頑張れ!と言ったらパワハラになるらしいんですよ」
「もうモノが言えない」これは、クライアントの会長が話した言葉です。
愛と激励の「頑張れ」、いい加減で上から目線でその場限りの「頑張れ」
注意喚起と叱咤激励の「ばか」、憎しみと見下した「ばか」
憧れと愛おしい気持ちの「かわいい」、嫌味な反意語だったり下心満載の「かわいい」
少しでも相手のことを理解しようとする「結婚は?家族は?」、素性を知って有利に立とうとする「結婚は?家族は?」
同じ言葉でも相手の表情や声、雰囲気を感じることができれば、わかるようになるものです。
LINEやSNSでの活字だけでは伝わりづらい状況になっていますね。
益々、詐欺師のやりたい放題のように思えてきます。
諸々のハラスメント、学校や企業のコンプライアンス、思ったことを言えない社会・・・
ますますコミュニケーションが取りづらい世の中に。
語り合えない世の中でどうやって経験値を重ねることができるでしょうか。
人はこうして事なかれ主義になり、人に関わらなくなってしまうことにとても危惧してしまいます。
人を心配したり、おせっかいしたり、成長を願ったり、愛を注ぐ言動や行動に縛りができると、どうしたらいいかわからない人が増えるでしょう。そして、何もやらなくなる、喋らなくなる、自分が何を考えているのかさえわからなくなる、自分のやりたいことや本音もわからなくなって生きがいを失っていく。
コミュニケーションが取れないということはこういうことだと思うのです。
独房で一人、誰とも話さない状況が続くと、人は簡単に狂ってしまう。
周りに人はたくさんいるのに、この独房の状況が続けば恐ろしいことになるんではないかと心配です。
我々は昭和の人間だと揶揄されますが、昭和の良いところと悪いところをもう一度考えて欲しいと思っています。

